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ロリポップ!
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上記リンクはパーフェクトグリッターの感想考察を書いたバックナンバーです。
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<第5巻感想・分析など>
若干港区っぽい衣装の桃が表紙。
ストーリー的には、
・モモにとって初めての身に迫る危機が生じた。
・ユキナが仲間になり更にヤナも現れ、モモ・ユキナ・ヤナのイチカ捜索同盟が結成される。
・イチカと繋がっていたイチカの裏を知ると思しき女社長が鷺宮という名前であることが明かされる。
といった進展があった。
<5巻のポイント>
今回ユキナが本格的に食い込んできたことが物語を大いに進展させたように思う。
5巻におけるの注目点について、物語に本格介入したユキナを中心にいくつか記載しておく。
①作中で初めて愛憎相食まずのイチカに対して全肯定の女性が現れた。
これまでのイチカの知り合いはヤナにしろミユにしろ、何かしらイチカに対して思う所があった人物ばかりだった。
だが今回モモが出会ったユキナは、イチカが亡くなったかもしれないという話を聞いて初めて涙を流した、イチカをモモ以外では肯定的に見る唯一の人物である。
②ユキナのキャラ変。
このユキナだが、当初は表裏のある嫌味な感じが見え隠れしていたが、モモを救うあたりから色々とキャララクターが変化している。
分かり易く言うと、女子高の男勝りで且つ頼れる先輩的ポジションに変わってきている。
普段の寝姿はいびきもかき、寝相も悪いという、ある意味だらしない無骨な男性的側面が見えつつも、モモが弱気になった時などは奮い立たせるための啖呵を切るといった所などが典型的である。
イメージとしてはテレビ版「花より男子」の牧野つくしであり、「おもしれー女」女子視点から描いてみたというニュアンスなのかもしれない。
何が言いたいのかと言うと、一登場人物だったはずのユキナが主人公のモモに対して大きく関わる展開になったので、扱いやすくするためにキャラ変したのだろうという事が言いたいことだ。
③少年漫画的バイブスの加速。
5巻での注目ポイントはここが一番大きいのかもしれない。
ユキナが登場したことで、ユキナというキャラクター性が男性的なノリを漂わせていることも相まって、「少年漫画的ライブ感」が一層強くなった点である(これまでも若干あったがより一層強くなった)。
「少年漫画的ライブ感」とは物語の途中途中で話が盛り上がっていくと、多少つじつまが合わなくともより人気が出る方に劇的な絵面を用意したくなる、というかむしろ作者の意図とは別に筆が走ってしまい、物語が勝手に進んでいくという「アレ」だ。
例えば、モモが家に直接戻るくだりなどは、モモが母親に電話を入れるくだりと丸被りであり、話の展開としては若干冗長に感じる。
本来ならモモが家に戻った時に母との一悶着の問答を行えば、流れもすっきりしたのだろう。
だが話を展開させていく中で電話の段階でモモに啖呵を切らせたいという流れが生じ、筆が勝手に走った様に思える。
もう1つ例を出すとすれば、ユキナがイチカを最低で最高の友達だと表現するくだりだ。
最高の友達なのは一般的な表現として分かるが、それに併存して最低の友達と表現しているのがインパクトのある響きを与える。
この劇的な表現を見てからは、ユキナはさぞイチカに非道な行為をなされたのかと大いに想像を膨らませながら回想編に入るのだが、蓋を開けて見ると、ヤナやミユと異なり、特段ユキナが害を被っていないというオチになる(少なくとも最低のことをされたとはユキナ本人は感じていない)。
「最低で最高」というセンセーショナルな言葉と実際の出来事・実情が乖離しており、拍子抜けに感じてしまう。
やはりこれもその時の盛り上がりの勢いから「最低で最高」というキラーワードが降りてきたものの、回想が進んでいく中でユキナのモモと手を組むという構想が出てきたため、イチカ非難の風味が弱くなり、「最低」行為が尻すぼみ・あやふやになっていったのではないか?
(勿論、友人を女衒商売に引き込んだという客観的事実は「最低」の部類に属するが、ユキナはそれを承知でイチカに感謝して付き合っているため、ユキナの主観評価として「最低」と断ずるには若干の違和感がある。)
本作品は描かれている内容の特性上、本来ある程度の大まかなプロットを事前に想定しつつ描き進めているはずである。
だが場面場面により興が乗り筆が走ることで、多少つじつまが合わなくとも盛り上がる少年ジャンプ的バイブスを感じるのだろう。
(あとは鷺宮がモモに気づいて振り向いたシーンは完全にハンターハンターであり、少年漫画オマージュネタであろう)
ハンターハンター的な少年誌ネタ以外にもこれまでの話で少年誌オマージュを随所に入れているのが散見される(これは機会があれば後日また詳細する)様だし、作者は本当はむしろ少年漫画的な作品を描きたいのかもしれない。
④イチカの整形前後の美の描写と過去が描かれた。
52話ではユキナがイチカの容姿を完璧だと評価している印象的なシーンがある。
ここはイチカの容姿が完璧さが文字列を主して煌びやかに表現された様に見えるが、少し角度を変えてるとまた異なった見方も出来る。
このシーンは再会したイチカの容姿が完璧であると同時に、整形前イチカが完璧とは程遠いという事実を示しているのではないか。
イチカは「あたしはゆづきみたいに目も大きくなかったし、鼻もすごい低かったじゃん?」と話している通り、自身の整形箇所を目鼻のみの様に示唆しているが、ユキナがするイチカへの容姿評価から察するに、イチカの整形箇所は目鼻だけでなく、ユキナがイチカの美を褒めている点が美容整形をしている箇所の様に伺える。
52話原文ママ
「目の横幅が広い。瞳の印象が強くなった。」
「鼻筋は細く直線で通ってて高さもある。厚みのある上唇が魅力を強調している。」
「そして加工アプリを通したみたいな輪郭。余白が全くない。」
「細い手足に女の自分が見てうらやましいと思うサイズの胸」
「抱けば折れそうな腰。露出はあるのにいやらしさがない。」
「個性を保ちつつ完成された世界観。」
「その美しい姿に憧れと嫉妬でおかしくなりそうだった」
更にイチカがユキナに整形箇所や整形医に関するアドバイスを授けている場面では、骨切りやオトガイ(顎)、全身麻酔の話が俎上に上がっている。
上記ユキナがイチカの美を賛美するセリフやイチカの整形講義の場面から推察するに、整形箇所は少なくとも目・鼻・口・輪郭(頬骨)・胸辺りは確実だろうと思われる。
要するに全身である。
整形によってイチカは、過去の自分とは大きく異なる変貌を遂げた。
逆に言うと、イチカの整形前の容姿は本作品ではまだ明らかになっていない。
ご丁寧に、ユキナの回想ではイチカの整形前の容姿は下顎のみの描写であり、分かり易く隠されている。
イチカの様々な謎(友人関係、薬物、過去)は、この「整形」というキーワードが今後の謎解きの1つになるのではないか?
<まとめ>
今回のモモの身体的な危機が生じた場面は、今後イチカに関する謎を追っていく際に、よりバイオレンスな展開が生じるという前触れである。
そういったいわゆる少年漫画的展開を見据えると、女性キャラクターの活躍がほとんどを占める今作品においては、男性的立ち回りをする役回りが必要になってくるのだ。
だが男性にそれをさせては、本作品の女性が主役と言う面目が躍如出来ない。
故に女性に男性的役回りをさせる必要性が出てくる。
それがずばりがユキナである。
またサスペンスの謎解き面は、これまでは豊胸のみの天然美人だと思われていたイチカが実はほぼ全身整形の作られた美だったという事実が示されたことが今後の大いに影響を与えると思われる。
少なくとも、イチカがモモとの友人として関係を深めていった一端は関係してそう。
これまでのイチカの知り合い達によるイチカの打算的な性格からして、モモと仲良くなっているのはただ単に感性が合うからというのは考えにくい。
例えば仮の話だが、整形前のイチカの容姿はモモが知っている顔だとか、イチカとモモは実は元々知り合いだったとか。
メタ的に見ると、上記の様な仕掛けと言うか種明かしが、イチカが世にいる他のインスタ好きの陰キャ女子ではなく、モモと友人関係になった理由にも説明がつけやすくなる。
ということで、5巻は今後の展開の下味づくりと言った趣が感じられた。
今回モモの新たな仲間になったユキナが今後どのような行動をするのか、またモモとユキナの行動によりイチカの行方・謎がどの程度明らかになるのかは引き続き気になる所である。
終わり。
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