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気になるマンガ紹介:「パーフェクトグリッター」(作品批評)

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https://www.oninkun.com/back-issues-of-perfect-glitter/
ロリポップ!

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上記リンクはパーフェクトグリッターの感想考察を書いたバックナンバーです。
この記事は概ね30話位までの講評です。

<総評>
NANAやウシジマ君のごった煮かと思いきや…途中から全くベクトルに変貌していくカメレオン漫画。

1話~4話辺りはまんまNANAである。
「男いらなーい」というセリフからNANA風味のある百合漫画を想像させつつも、ウシジマくん的な社会のダークサイド面が見え隠れさせている点から、この漫画はごった煮漫画ですよという主張を大きく感じる。
このまま社会の暗部や人物の暗鬱とした陰エピソードとともに物語が進んでいくのかと思いきや、途中からまさかの思いもよらない展開へと推移していく。

イチカのまさかの動向により急なミステリーへと方向転換をしてサスペンス漫画へと旧変貌するのだ。
1巻を見た人に聞きたいのだが、この展開は誰か予想できる人はいたのだろうか?
読者の予想を良い意味で裏切ってくる
恋愛映画だと思ってみていたら気づいたらホラーものに変わっていたというイメージだろうか…。

新しすぎる展開である。


<人物描写>
綿密な人物描写に高い技術を感じる。

例えばモモの独白から始まる本人の心情や背景などはありありと伝わってくる。
インスタの中だけは自分の世界に浸り自らを輝かせることができるが、現実の世界では世の趨勢になじめなず見向きもされない惨めな自分を描いている所などは何か生々しさを感じる。

誰かしら現実世界にコンプレックスを持っており、そこを自己の中で極大化して惨めな思いに浸り自己否定をする…という経験は多かれ少なかれ誰しもが持っており、このモモの心情告白の生々しさと相まって共感を得やすい様に思う。

物語の端々に出てくる一見非リアルと思われるモモの突飛な行動も、モモの自分の興味あることだけを追うという陰の者・オタクマインドを下地として考えると行動原理に一貫性を感じる。

主人公のモモ以外にも人物描写の解像度は高い様に見受けられる。
例えば、モモの義理の兄の大和。
ネットよく見るプルゴリをあのリアル感で描けるのは称賛に値する。
思わず身近に感じてしまった。
絶対に本編に大きな関わり合いがないにもかかわらず、あのキャラを何故あの湿度で際立たせるのかは若干意味不明であるが。
恐らく作者がプルゴリ好きなのでしょう。

上記の例を勘案すると、要は現実でよく見聞きするあるあるキャラの描き方が非常に優れている。


<弱点・課題点>
若干引き延ばし気味な所があるので、その辺をどれだけ耐えられるかがキモである。
美麗に見える画力に関しては弱点もあるが、正直そこまで大きなそれとは感じない。
ここは後述する。

<画力と構成力>
これは読んだ読者なら一目瞭然だが、画力としてはそこまで高くはない。
勿論系統的には美麗と言われる分野であり綺麗な絵であるが、動きを表す描写などに不得手があるだろうというのは感じざるを得ない。
フリーレン系統であるがフリーレンほど静止画ではないものの、キャラクターの動きで躍動感や臨場感を描写することは苦手なのだろう。

ただこの辺は商業漫画家なので自らの弱点をしっかり理解しており、そういった側面(弱点)を補うかのように、全体的な構成や伏線に力を入れている。

パーフェクトグリッターの題が明かされる所などは、今後の話がこれまでのストーリーラインとは一気に異なるものになるんだという驚きと共に、映画的な演出・雰囲気から「おお」と思わせるものがあった。


<その他面白ポイント>
その他結構細かい点において遊び心に溢れており、そういう所もポイントが高い。
・笑いのセンスが随所にみられる。
モモのイチカに対する長文のインスタ返信や、大和の解像度、モモが答える「好きな人は」という問いに対してモモが「イチカ」と即答するところなど。
・ミステリー展開になってからはモモと周りの人のやり取りにおいて、謎解きの体をなして、「働きマン」よろしく各キャラクター心情告白が登場し、一種のカウンセリング漫画と化す。
・また何か知らんが、その都度成功哲学的な教えを入れているところも意味不明ではあるものの、面白い。


<今後の展開・予想>
予想が出来ない。
だがそこが面白い。
勿論ミステリー的に謎を解明をしていき、何か闇の犯罪の関わりが露見するというオチも有り得るが、同時にモモとイチカの心の交流がなされハートウォーミングな展開に推移する路線も有り得る。
また今回のミステリー的物語を通してモモの成長がメインで描かれる可能性もある。
個人的にはモモの成長物語として進んで欲しいという思いがある。
1話から通読していくと、モモの心情や成長などは丁寧に描かれている気がするので。


<コミックスでの通読がオススメ>
この漫画は1話単位よりもコミックスを薦める。
というのも作者は構成や演出を恐らくコミックス単位で考えているからである。
パーフェクトグリッターのタイトルが改めて題されるのは1巻の終わりの9話であり、そこから話が一気に変わってくるのを踏まえると、作者自身もコミックスで読まれた時の効果を考えた漫画作りをしているのは明白だ。
逆に1話ずつ読むと引きの弱さや引き延ばしが目立ち、若干だれると感じることがある。
連載として単話で1話ずつちびちび読むより、コミックスで一気見した方が話の流れや起承転結が明快になり、展開としてのカタルシスも得られやすいのではないか?


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